塾講師が数学をやりmath

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中学1年生の数学(グラフ、グラフから式を求める)

「グラフを描け。」とか「~を通る式を求めよ。」という問題、1年生の時点でよく出てきますが「何をすればいいのか」を分かっているなら点数は安定して取りやすい分野です。文章題や応用以外はできるようにしたいですね。

 

グラフの描き方とグラフから式を求める方法

例1. y=2xのグラフを描いてみよう。

 グラフを描くためには

 1. 「y=」に直す。

 2. 通る点を求める。

 3. 通る点を平面に描いて、それを直線で結ぶ。

の3つを考える必要があります。今回は比例ですが、これが反比例の時でも考える事は同じです。では、y=2xが通る点を考えてみましょう。

 

 y=2xに

 x=0を代入してみると y=2×0=0

 x=1を代入してみると y=2×1=2

 x=2を代入してみると y=2×2=4

 x=-1を代入してみると y=2×(-1)=-2

 x=-2を代入してみると y=2×(-2)=-4

 ……

となりますね。学校では表を使って勉強する事が多いと思いますが、やっている事は同じです。

 

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 今回はxとyのグラフなので、「横軸にx軸、縦軸にy軸」を設定してグラフを描くと上の図にある赤色の直線のようになります。

 「通る点を求める」と言いましたが、「原点から遠い所の2点」を求めて結べば力を込めすぎない限りは曲がったりはしないと思います。

 

 問題とは関係ないけど覚えておきたい事

 学校のテストとかだと最初から「グラフはここに描いてください」とするために平面が印刷されていると思いますが、「自分でグラフを描く場合、上の図で描いたようにx軸のx』『x軸の矢印の先端』『y軸のy』『y軸の矢印の先端』『原点の0は全て書く」ようにしましょう。グラフを描くルールの1つです。他にもありますが、この分野で使うことは無いと思うので、興味がある人は調べてみて下さい。

 

例2. 描いたグラフから式を求めてみよう。

 グラフから式を求める方法ですが、

 1. 通っている点の座標を確認する。

 2. 原点を通っている直線ならy=axに、反比例ならy=a/xに座標を代入する。

の手順で求める事が出来ます。

 今回は例1で描いたグラフを使ってみましょう。

 このグラフは(0,0)、(1,2)、(2,4)を通っている直線です。つまり、「y=axに代入すればいい」わけですね。(1,2)を代入してみると

 2=a×1

   =a

となり、a=2が求まります。これをy=axに代入すればy=2xになりますね。

 

 

答えは載せませんが、上の2つの例を確認できたなら解ける問題を置いておきます。

 

練習問題.

1. 次のグラフを描いてみましょう。

 (1)3x-y=0 (2)y=-3x (3)-y+x/3=0 (4)-y-x/3=0

 

2. 1で描いた4つのグラフから式を求めてみましょう。

 

おまけ

 練習問題の1(3)や(4)のように、「x=1の時のyが整数にならない」時があります。これは比例定数aが分数だから起こっているので、xにaの分母を代入すればyは整数になりますね。この「xとyどちらも整数になる点」を「格子点」と言ったりします。

 整数というのは「-2や0、1とか2とか……」の事です。

 分母というのは「分数の下側」の事です。上側を分子を言います。

 

 中学2年生の内容になるので詳しくは書きませんが、このページで「原点を通っている」とした部分があったと思います。ここを強調した理由ですが、「原点を『通らない』直線」を中学2年生で学ぶからです。

 とは言っても基本的な考え方は変わりません。

 1. 直線だからy=axとしてみる。

 2. でもx=0の時y=0ではなくbを通る……これをy=axに代入するとb=0。

 3. でもbは0じゃない数。なら右側だけbを足してみよう。つまりy=ax+bだな。

中学1年生ならとりあえずは「へー」ぐらいでいいと思います。

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